春から夏は草刈りに追われます。ハウスの周辺、石垣の土手、田んぼの畦、
ハウスや畑への小道、農場横の小川の堤。
一枚の畑、田んぼの面積が狭い山間地は、段々畑の土手の面積の方が多いところもあります。
夏の草刈は最低3回は必要です。特に足場が悪く石が多い土手の草刈は、危険で、体力、気力だけでなく、細心の集中力も必要です。
草刈り機のエンジン音と振動に覆われて、長時間の緊張を強いられる作業は、疲れますが、
気持ち良いこともあります。風向きによっては青草の匂いにミントの刺激が混じったり、(左の写真)お花畑の様な小道に出会えます。
有機栽培では除草剤を使いませんから、草刈りを何回も繰り返すと、大きく生い茂る草も、大きくなる前に刈り取られ、一つの品種だけがのさばることがなくなり、時間とともに(何年もたつと)、多品種が競合しながら地面を覆い始めます。
草丈が低いまま花が咲き、種を付けるものが残る訳です。春から初夏にかけて、次々と小さな花が実に様々な変化を見せてくれます。
人間がどんなデザインをめぐらして花壇を作っても、この野草たちの生き様の多様な美しさには
かないません。もちろんこれは私個人の好みですが。