昨日、友人からのメール。

「明日は虫送りがあるから、子ども連れて行くといいわ」

「虫送り」なんて昔話の世界の話かと思っていたが、なんとここ梼原では地域の行事として現役なのであった。あら、びっくり。

まあ梼原でも「虫送り」をするのは私が今、住んでいるエリアだけだそうだ。

確かに今では、農薬使えば虫も追い払える(正確には、殺せる・・・だけど)し、自分のところで米が出来ない(収穫できない)ということは、来る冬に生き残れるかどうかという切羽詰まった状況だったろうが、今はそこまでの人は多くないだろうし(商売としての農業となると、切実な問題になるが・・・・)だから昔のように心から「ああ神様、仏様。今年の米が無事に収穫出来ますように」と思わなくなっているのかも・・・・なんて思ったりする。

夕方、畑から戻って、息子を保育園に迎えに行って、それでもエネルギーが余っていたら覗きに行こうかな・・・と思っていた。

 

今日もぐったり疲れて、今から外出なんて無理無理!!と思っていたのに、結局参加。

鐘と太鼓の音と竹の先っぽを燃やして松明にしているその匂いにふらふらとついて行きたくなってしまったから。

よくわからないが道ばたにでっかい石の記念碑みたいなところへ着くと、みんなが持って歩いた竹の棒を燃やして、おじさんが「うんじゃらかんじゃら」と唱えて今年の作物に虫がつきませんようにと皆で祈る。

そしてまた来た道を戻ると、子どもらにはジュースとお菓子が、大人たちにはビールとおつまみが待っていた。

そして気がつけば、コップの中身は日本酒に・・・・・。

赤い顔してニコニコしているおじさんが、「来年は子どもらに花火を用意しよう」と提案。そうすれば子どもたちももっと楽しいだろうからと。

この間の地区の清掃の後の飲み会でも、「子どもらを集めるにはやっぱり焼き肉せんと!」

と言っているおじさんがいた。

清掃も、虫送りも、言ってみれば大人の行事なんだけれど、楽しいイベントのようにすることで、子どもも参加することができる。それによって郷土愛とか、協同の精神とか、村の構成員としての責任や義務なんかをそっと刷り込んでいるのかなと思った。

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担当:高津

四国カルストの麓、環境モデル都市梼原町で25年以上有機野菜:ハーブ:穀物などを栽培し、自家用に鶏や食用ウサギなども飼ってきました。
2018年より一人松原農場に専念し「専門植物園」として「日本植物園協会」の認定を、今、目指しています。
「小さな美味しい植物園」は人間が食べる植物(野菜果物ハーブ穀物など)を500品目以上年間切らさず生産展示。勿論無農薬無肥料、土壌と作物に一切の「商品」を添加しない「自然農法」です。
自家採種100%が梼原町の固定種を産み出します。食べ物の自給自足=地域自給こそが地球環境の激変=社会環境の劣化から「大切な人」を守る残された唯一の道です。