夏の異常高温 ズッキーニの珍事
ズッキーニはウリ科の1年草で雌雄異花。雌花と雄花は別々に咲き、昆虫や人の手で受粉すると、
雌花の下部の果肉が急成長。受粉後4〜5日で収穫した若どりカボチャを食べる事となる。
今年の夏は何故か雌花が付かない。
昼間ハウスの温度は日陰で40℃(地上からの温度計の高さは約150cm)
7月下旬から8月下旬ごろまで雄花ばかり。
上の写真は8月18日。右が正常な雄花。左は花弁の内側に、圧し潰されたような花粉を付けた
2本の花柱と、丸く歪な怪しげな膨らみが。花の下に果肉がないのでまぎれもなくこれは雄花。
こんな雄花が幾つも見られた。
ズッキーニは春先、まだ朝晩の冷え込みで株が小さい時は雌花ばかりが咲く。授粉用の雄花(花粉)
がないのでホルモン剤散布で果肉を大きくできるが、種子はできない。勿論ロカヴォはホルモン剤は使わない。植物は自身の命を継続させるために早く種を作ろうといつも懸命だ。
春先雌花が先に咲くのも然り。今年の夏の異常高温で雌花が発生できず、困り果てた雄花の何かが変異し、花粉の近くに果肉を孕み、あたかも雌雄同花を試みたのかもしれない。
ロカヴォはこの地(梼原)の自然環境に順応出来る品種(食べ物)を探し、種まきから種とりまでを繰り返し試みる。心と身体に優しい食べ物の自給=地域自給が可能ならば、異常気象や社会関係の劣化にも耐えられる。